私がサプリメントを推奨しない理由

久しぶりにNetflixを観ていたらとても興味深い作品をやっていたので思わず全部見てしまいました。

「健康”超”分析 知らざれるオナカの世界」
          
というドキュメンタリーですが、腸内細菌がどの様にヒトの健康状態に深く関わっているかという事を科学的に解説しており、このテーマは丁度最近患者さんから受けた面白い質問にリンクしているのでご紹介しようと思います。

まず、患者さんから頂いた質問は

「味噌や醤油は加工食品で摂っても良いのに同じ加工食品の粉末青汁ジュースはオーガニックであってもなぜダメなのか?」

そして

「サプリメントはオーガニックのものでも推奨しないのは何故なのか?」

というものでした。

これに対しての私の回答は

「常温で腐らないもの、つまり生命エネルギーの失われているモノには極力頼らない」

でした。

これは私のこれまでの持論でしたが、これにこの映画は科学的な根拠を与えてくれました。

巷に溢れているサプリメントと呼ばれるモノはフリーズドライという瞬間冷凍加工して作られ、ミネラルなどの成分はありますが生命エネルギーはゼロです。

これに対し味噌や醤油は古来からの手法で加工されていますが、酒精や化学調味料を使わない本物の味噌は何ヶ月か保存可能で素材が発酵食品として呼吸して生きています。

梅干しや納豆、漬物、ドライフルーツなどもそうです。 

健康に食べるということは農薬や化学肥料添加物で汚染されていない、そのモノの生命エネルギーをホールで戴くという考え方です。

また、プロテインなどは精製された純度の高い蛋白質ですから急速に吸収される為、消費カロリーを厳密に計算して適量を摂取するのでなければ腎臓に過大な負担をかけます。(原料が大豆で更に遺伝子組み換えであればその時点で問題外ですが)

これらの私の持論を裏付けてくれる様な内容のこのドキュメンタリーですが、ここで登場する研究者達が言及しているのは

①病気やメンタル面の不調は腸内細菌の質や量で決まる

② 腸内細菌の種類は十人十色でその組み合わせでその人の性格や体型が決まる。さらには99%が遺伝子情報として受け継がれる。

③週に20〜30品目、1日50gくらいの良質な野菜や果物を摂る事で腸内細菌叢が良好に保たれ、免疫力も上がる

そして極め付けは

④サプリメントや加工食品の比重の多い食生活をしていると腸内細菌が栄養素として吸収できない。それどころか腸内細菌が栄養不足になり身体を攻撃し始めるので病気が発生する

そう、サプリメントや粉末ジュースに栄養補給を頼りきっていると腸内細菌バランスは崩れてしまうということです。

また、この作品中食事の取り方に対してとても上手く説明されていたのが、体を森に例えているくだりです。

「森は木だけあっても、育たない。土と水、そこにいる鳥や動物や虫や様々な草や苔、微生物などがいないと森として存続していけない。人間の身体もタンパク質だけ、栄養素だけ、野菜だけ、穀物だけではダメで全てをホールの状態で摂取する事で腸内細菌がそれをエネルギーにして体調を保全してくれる」

素晴らしい説明です。

農薬や化学肥料で汚染されていない生きている食材をバランスよく食べる事」

「サプリメントにお金をかけるならその分なるべくオーガニックな食材を選ぶ様にする」

「特に日本においては化学調味料や保存料などの合成添加物の摂取にも注意する」

腸内環境を整え免疫力を上げていくにはどうやらこれに尽きる様です。

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