ストレッチやマッサージ、トレーニングで関節可動域が広がらない訳

「足首の関節が固いので、整形外科で教えて貰ったふくらはぎのマッサージとストレッチを毎日やっているんです」

こんな声をよく患者さんからお聞きします。
これの何が問題なのか、お伝えしていきましょう。

まず、「関節の可動域は筋肉の柔軟性を改善すれば改善される」という認識の誤りを正さないといけません。

そもそも可動域制限を起こす原因とは?

筋肉や靱帯の硬さが原因のケースももちろん多いのですが、強い可動域制限がみられる時の原因、実は
「関節のアラインメント(配列)異常もしくは変形」なんです。
体幹部の回旋具合や股関節の開き具合、肩関節の上がり方が左右違う、足首の反り返りが悪い、膝の伸び具合が悪いなど何となく気になるバランスの不具合ってありますよね。
整形外科学的には「関節を構成する筋肉の柔軟性を改善すれば可動域も広がる」という認識が一般的なのでこれに準じて、「筋肉や腱を柔らかくしましょう、伸ばしましょう」と様々なトレーニングやストレッチ、マッサージ、などを患者さんに提案してくれるので皆さん一所懸命セルフマッサージやストレッチをされるのですが、この関節のアラインメント異常があると殆ど効果は期待できません。
それどころか筋膜に炎症を起こしてしまう可能性もあります。

(こんな感じのストレッチが一般的ですね↓)

確かに毎日欠かさず続けていると少しづつ可動域が広がる様に感じますが、3日もサボるとまたすぐ元に戻ってしまいます。
つまり本質的な可動域改善にはなっていないという事なんですね。

では骨格のアラインメント異常とは?

足首の関節を例にとって見てみましょう。
足関節捻挫を起こすとここにある距骨(Talus)という人体で唯一筋肉が付着していない骨が大きく捻られます。受傷後はCTやMRIなどで診断を行い、骨折や靱帯損傷の度合いの確認後、適切な処置を施し固定をする事で速やかに痛みは引いていき、やがて元の状態で使える様になるのですが、 
ほとんどの足関節捻挫でおこる
レントゲンやMRIでは分からないこの”距骨”の微細なズレ
は見逃されて残ってしまうので治癒した後も関節の動きの違和感となって感じられるようになります。

頻発するのは上図のように距骨が前方に滑り出てしまうケースで、これが残ると足首の背屈(上に反る動き)が制限されます。

(女性がハイヒールを長期間にわたり履いていてもやはり同じようになる傾向があります。)

この微細なズレを修正しないまま足首の可動域を広げようとして後脛骨筋(下図)や腓腹筋(ふくらはぎの筋肉)などをチューブトレーニングやストレッチで伸ばそうと試みても骨格レベルで関節の動きがロッキングされているので筋膜や関節面に負担をかけるだけで実はあまり大きな可動域改善は得られないのです。
これが腰であれば腰椎のズレ、股関節であれば大腿骨頭の位置のズレ、肩関節であれば上腕骨頭のズレという具合に問題を引き起こしている訳です

では、どうすれば関節可動域は広がるのか?

答えはシンプルで、正確な診断でズレた関節を元の位置に戻してくれる手技療法を受ける事です
微細な関節のずれを触診で探り出し正しく修復する事で可動域は大きく広がります。
首、腰、肩、足首、手首、股関節、体幹部全ての関節においてこの
骨格の微細なズレを修正せずに本来の可動域に戻す事はできません。

まとめ
関節可動域についてはヨガやストレッチ、マシントレーニングなどで改善できるケースは勿論沢山ありますが、中々改善されない場合前述の問題が介在している可能性が大きいです。「ちょっと無理かな」と感じられたら、それ以上無理をせず信頼できる手技セラピストに関節修正をしてもらいそこから再開してみましょう。きっと驚く程可動域は改善されるはずです。

YouTube動画やテレビの情報番組のエクササイズなど見ていると良さそうなものもあるのですがアラインメントの問題があったり、運動理論を理解せず見様見真似でやると関節を痛めてしまいそうな危険な物も多数見受けられるので注意が必要です。

先天的な変形や事故による骨自体の変形がみられる場合は医療機関との連携が必要になるケースもあるのでで安易なストレッチは禁物です。

多彩な情報が乱立する中、正しい情報を選択することは困難を極めますが、特に身体に関するもの、サプリメントや食生活など健康に関する情報はどうぞ安易にご自身の身体で試さない様くれぐれもお気をつけください。

当院に通院中もしくは通院歴のある患者さんにおかれましては、
「こんなサプリメント始めようと思うんだけど」
「こんなエクササイズにトライしようと思っている」

「今やっているエクササイズは自分にあっているのか?」
などのご質問に対してご相談に応じておりますのでお気軽にお問い合わせ下さい。
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